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桜の花の浮かぶ水槽で

鯖も泳いでます

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鯖のなき声は聞こえない

そこは、住みなれた右代宮本家とは似ても似つかぬ質素な一軒家。

右代宮の家が当時珍しい洋館なのであって、今ベアトリーチェが目前にする家はいたってありふれた日本家屋なのだが。

海の間近に構え、穏やかに波打つ潮騒の音が聞こえる。
そして涼やかな磯の薫りが……
磯の薫りが……


……

…………


「魚くせぇ……」

き声は聞こえない
(ニンゲンにはね? きひひひ)


不意に脇を見れば、日蔭に大量のクーラーボックスが積み上げられていて、夫婦がそれをせっせと運んでいる。
男の方が漁業関連の仕事だと聞いていたから、普通なら仕事の一貫だろうと考えるが……。

「運が良かったねぇ。知り合いの漁師さんがこんなに鯖をくれるなんて」
「お袋も喜ぶだろうなぁ」

ですよねー。
ベアトは諦めたような生暖かい目で彼らを見送った。
この家を訪ねておいて、鯖に関わらずにすむなど甘ったれたことは始めから思っていない。

かなりの量が残っているのでまた戻って来ると思いこんていたが、そんな様子を見せない二人に声をかけるタイミングを失ったことを悟る。
胸の高さまで積み上げられた全てに鯖が入っているのか、と心底呆れながら仕方なしにインターフォンに指をかける。

ピンポーン。

(この家にインターフォンがちゃんとあるのはお師匠様のフラグ立てと何か関係があると思うんだ、根拠はないけど)

「いらっしゃい、どなたですかい?」
「う、うむ、えーとお師匠……いや熊沢チヨの知り合い? で……」
「ああ、お袋の知り合いかぁ」
「お養母さんの知り合い? そりゃよく来たねぇ! ささ、入った入った」
「今はお袋はいないんですよぉ、中で待ってれば何れ戻って来るんじゃないかなぁ」
「う、うむ」

押されっぱなしな無限の魔女。
菅編みの座椅子に腰掛けると、妻の方がお茶を出す。
これも鯖なんじゃないかと警戒するが、幸い普通の緑茶だった。

「すみませんねぇ、もう少し前なら濃厚な鯖茶をお出し出来たんですが、ちょうど今は切れてまして」

……いいえこれで充分です。

「あーそれで、お嬢さんお名前は?」
「へ? ……あ」

そういえばまだ名を名乗っていない。
突然訪ねて名も名乗らぬとは、何たる無礼か。
しかし、そのままベアトリーチェと名乗っても良いものなのだろうか。

(……良い、よな。見た目的にどうみても西洋人だし)

しかし、もしかしたら熊沢が森の魔女の話をしているかもしれない。
そう思うと少々躊躇いがあった。

「ん? 名乗れんのですか?じゃあ鯖子さんとでも呼んでおきますからねぇ」
「どうしてそうなったあぁぁあぁ?!」


自分のどこを見て鯖と判断した。
そういえばこの熊沢の息子は鯖吉と言っていた。
ということはネーミングセンスが遺伝するものということなのか!?

(え、じゃあマズイじゃん。戦人も金蔵並ってことになっちまうではないか!)

まあ多分そうでしょうね。
でも何がマズイんでしょうね~ベアト様ぁ?(ニヤニヤ)

(地の文黙れぇえぇ――――ッ!)

「前にお袋がお弟子さんに付けた呼び名でなぁ。何故か本人には呼んでなかったみたいですがねぇ・・・お嬢ちゃん、お袋が言ってたそのお弟子さんの容姿に似ているような気がしますんで」

あ、なんだ熊沢か。

(ってちょっと待て! 弟子って妾であるか、妾だよな……? 妾じゃねーか!! 何? お師匠様は妾のこと鯖子って呼んでたの? 呼び名変える意味は何処にあるのだ? 鯖付けないと気が済まねーのかよォ?!!)


ベアトはそもそもの元凶を恨んだ。

――――そう、そもそもベアトがこの家を訪れた原因は熊沢、則ちワルギリアなのである。


ことの起こりは三日程前のこと。
高貴なる魔女ベアトリーチェは引き出しの中を覗き込んでいた。

「ない……」

うんうんと唸りながら狭い中になんとか首を突っ込んで。
はたからみれば不気味この上ない。

「何故ないのだ――――!」
「ベアト? そこにあった本でしたら私が処分しましたよ」
「ハァ!?」

叫び声にゾロゾロと集まって来た野次馬達の中から、銀髪の淑女が言う。

「何勝手なことしてんだよお師匠様ァ! つーかなんで妾が探してるもの知ってるんだよ!」
「貴女がまた馬鹿なことをしているとロノウェから聞いたからです」

有限の魔女は、弟子の剣幕をものともせずさらりと宣う。

「くそぉ、ロノウェ後で見てろ……。とにかく! あれを返してくれよぉ!」
「いやです」
「なんでだよ!」

ワルギリアは一つ溜息をつく。

「"なんでも一つ願いが叶うノート"byゼパル&フルフル」

ギクリ。ベアトはあからさまに動揺する。
そこまでバレていたか。

「まったく。貴女は魔女でありながら、悪魔と契約を交わしたのですね? しかもこんな馬鹿な事に」
「馬鹿とは何だよヒデェな!」
「とにかく、返す気はありません。悪魔との契約の危険性はわかっているでしょう」

繰り出される正論に、ベアトはむぅ、と唸る。

(だから隠していたのに)

「……もう手遅れであるぞ。交わした後だ。返してくれ」
「……」
「頼む!」

パチンと両手を合わせる。
これ以上渋れば土下座でもするか、逆に暴れ出しかねない。
前者ならいいのだが。
残念ながら彼女の行動パターンはたいてい後者である。

「じゃあヒントだけくれよ! 何処にあるんだ? 悪魔との誓約である、間違っても廃棄処分は出来ないはずであろう?」
「……息子に」
「息子?」
「鯖吉にあげました」
「……」
「……」
「ハアアアァァァァ?!」

悪魔との契約が危険だからといって取り上げておいて、一般人に渡すとは。
なんでも"一回"なのだから、自分で当たり障りのないことを書けば済むような話である。
それを。
息子に渡す意味は?

「仕方ありませんね、チャンスをあげましょう。一日だけ六軒島を出られるようゴールドスミス卿に取り合います。でもそれは解放という意味ではなく、あくまで彼の支配範囲を一時的に新島まで拡張するということです。
そうでなければスミス卿が納得しませんからね。貴女はその間に、新島の私の家に行きなさい。
そして、貴女自ら鯖吉からノートを返して貰ってきなさい。言っておきますが、実力行使したら許しませんよ?
私の息子夫婦ですからね」



と、いう訳なのだが。

(横暴だろ……)

矛盾した行動をとった上にベアトに取りに行かせるなど。

まあ、久々に六軒島から離れられたのは幸運ではあるが。
でも、違うのだ。新島に来たところで、彼女の願いは叶ったことにはならない。
だってここには、魔女が命を削ってまでも逢いたい人間はいないのだから。
(ニンゲンの醜き妄執に囚われた魔女は、無垢なまでに愛する男を一目見ることさえ叶わない。それは運命の日まで)

「鯖子さん、お茶菓子をどうぞ。鯖クッキーですよ」
「シリアスは許さないんですねわかりました」
「ここで、簡単な鯖クッキーの作り方ですよぉ」







†鯖クッキーを作ってみよう†
実際にやりました(自重しようか)

小麦粉    100㌘
バター    50㌘
卵      1/2個
缶詰鯖味噌煮 30㌘
砂糖     90㌘
バニラエッセンス
       少々
ベーキングパウダーー
       小匙1/3

①小麦粉とベーキングパウダーを混ぜてふるいにかけておきます。
②暫く常温に置いたバターを練り、軟らかくなってきたら少しずつ砂糖を加えまた混ぜます。
③②に溶き卵を加えます。
④②に①とバニラエッセンスを少しずつ入れまて混ぜます。⑤④に鯖を入れます。よく混ぜます。
⑥180℃のオーブンで6~7分焼けば出来あがり★
(微妙に)美味しいですよ!!

※青部分を除けば普通のクッキーの作り方です。







「び……微my…… ではなく美味で……あった……」

根性。直径6センチの鯖クッキーを見事10枚食べ切った。
その間夫婦は3倍の量を食べていたが。

「そうでしょう? 自慢の一品なんですよぉ」
「お義母さん直々に教わったんですよ。まだまだお義母さんの域には達してませんけどねぇ」
「う……うむ」

ニコニコと笑う鯖吉とその妻。
そこには下心に類するものは一切見えない。嫌がらせをしているつもりも多分ない。
ただ純粋に自分達が美味しいと思うものを出したのだ。

(お師匠様……手加減してくれていたのだな、あれでも)

ベアトも二人に合わせてへらへらと笑う。頑張って。
何故なら自分は空気を読める魔女だから。

「? ……もしかして、あまり美味しくなかったですかい?」
「あらあら、口に合わなかったですか。ごめんなさいねぇ」

空気を読まれる魔女だった。

「あ……いやそういうわけでは」

あるけど。

「あの……本題を切り出してもよいか?」

緑茶を啜り、真剣な目で言う。
早く取り戻したいのが4割。鯖から抜け出したいのが6割。

「はぁ。でもお袋はまだ戻ってないですよ?」
「その……実は、その熊沢から用事を頼まれて来たのだ」

頼んじゃいませんよ、という声が聞こえた気もしたが、気のせいだな、うん。

「先日、熊沢がそなたに一冊のノートを渡したであろう。それを返して貰いたいのだ」
「ノート? なんだいそれあんた」
「そういやぁこの間お袋に貰ったなぁ、ちょっと待ってて下さいねぇ」

すくと立ち上がる。
奥から二番目の部屋に引っ込んだかと思うと、すぐにひょっこりと顔を出す。

「ありましたよぉ」

4、50ページほどの厚さの冊子。間違いなく自分求めていたのものだった。
てらいなく差し出されたそれを受けとると。

Title:『日記帖(鯖)』
name:熊沢チヨ

そしてセロハンテープで張り付けられたメモには。

『鯖吉へ。
自由に使ってくださいねぇ。
       チヨ』

どこからツッコめばいいですか。

「(鯖)ってなんだ……」
「それは我が家の目印なんですよぉ。子供の頃からお袋に教えられ続けて染み付いちゃいました。」
「目印なんて子供っぽいと言ってるんですよ。まあ分かりやすいにこしたことはありませんがねぇ」
「中身見れば問題なく持ち主把握出来ると思うが(鯖的な意味で)」

それはひとの日記を覗くというはしたない行為だが。そもそも名前書いてあるのに目印もつける必要性は? と考える可きでは。
いや、それよりも。

「なんでお師匠名義なんだよ」
「さあ? 貰った時にはもう書いてありましたからねぇ」
「別に気にしなくて良いんじゃないです?」
「いやいやいやいや!」

何がしたいんだ何が。
ああ、さっきから"何"ばかり言っている気がする。
仕方ないだろう、意味がさっぱりわからないのだから。

つまり。
このノートを。
ワルギリアは、危険だと言ってベアトから取り上げて。
他人の物に勝手に自分の(人間としての)名前を書いて。
その上で息子に自由に使えと渡した、と。
そして(鯖)が書かれた、と。
中にも鯖が書かれた、と。

(まあ良い、結局妾の手元に戻って来たのだから)

「すまぬな、礼を言おう。いや、礼はまた改めて贈ろう」
「気にしないで下さい。そもそもお袋の用で来たんだ、礼を言うのはこっちの方ですよぉ」
「そうそう、お義母さんがお世話になってるんだからねぇ。それにおばさん、お嬢ちゃんのこと気に入ったよ、またおいで」
「あ……うむ」

また、か。
いつの話になるかなぁ、"また"。

このノートに書き込めば、叶う。
でもそれは。
いつになるだろう。
(悪魔はきっちり明日になんか叶えてはくれない)


(なぁんて、考えてもしゃーねーか。ノートGETだZE★ お師匠様ざまぁwwwくひゃひゃひゃひゃ)

簡単に立ち直る魔女。
あれ? 何か落ち込んでたの?気のせい?

(礼はまあ、鯖でいいだろ)

上機嫌で大手を振り、見送る夫婦に零れるような笑みを称える。
鯖吉も、カッと口を開きちょっと怖い笑顔。

「今日から、新島全土を挙げて大・鯖祭りをやってますんで、よかったら見てって下さいねぇ!」
「新島落ち着けぇえぇぇ!!」

せっかく六軒島から出られたわけだし、と結局は見に行くベアトだったが。

(鯖……さば……サバ万歳!)

そしてしっかり毒されている。




後日。

『何だとぉおぉぉもう一度言って見ろゼパフルゥゥ―――――!』

『鯖アアァァアア』

『鯖返せぇえぇェェェエ!』


などと叫ぶ黄金の魔女様が見られたとか。



――――



鯖吉の日記より抜粋。


△月×日

地下倉庫の鯖が切れて来たなぁ。
鯖が欲しいなぁ。

△月●日

双子のお客さんが来た。
承ったとか言ってたけど一体なんだろうなぁ。


△月■日

島外に住んでる知り合いの漁師さんから大漁の鯖を貰った。
寒鯖寒鯖。
誰かが願いを叶えてくれたのかなぁ。
半分くらい鯖祭りに出資しよう。
鯖祭り楽しみだなぁ。



――――



「また鯖貰ったなぁ」
「今度はこの間の鯖子さんねぇ」
「またお返し考えなきゃなぁ」
「ほっほっほ、お返しも鯖、それで良いではございませんか」
「あ、お袋おかえり」



――――



静まり返った室内。
カーテンが靡く、絹擦れの音が明瞭に聞こえる。

先程まではベアトが騒いでいたが、ガァプの計らいで今は魔界の1〇9に行っている。
グチグチ言ってはいたが、帰って来る頃には機嫌も直っていることだろう。
そういう子だ。

「ぷっくく、お見事です。やりますね、マダム」
「何のことですか? ロノウェ」

ふふふ、と微笑む。
空になったティーカップをテーブルに置けば、家具頭はおかわりは?と尋ねる。
ワルギリアは、貰います、と答えて。

「上手く行って良かったです」
「ぷっくっく。良いのですよ? 私は楽しませて貰いましたから」
「はいはいわかりました。貴方にも鯖をおすそ分けしますよロノウェ」
「これはこれは。あまり大漁には贈らないで頂きたいですな」

それはそうと、とワルギリアが言う。

「悪魔は狡猾ですね? 貴方も、ゼパルとフルフルも」
「おや、私もですか」
「私に恩を押し売って、一体何を求めるつもりやら」
「鯖でないことは確かですね、ぷっくく」
「まったく。あの子はどうして不思議に思わなかったのか」

叶える願いは一つなのに、なぜ『ノート』なのか。

「簡単な事です。書ける場所が余っていたら、願いを一つに抑えられないのがニンゲンだから」

悪魔が全能だと誰が言っただろう。
もしも、彼らに不可能な願いをニンゲンがしたとしたら。

例えば。
『その悪魔自身が死ぬ』ことを願ったとしたら。
そして、その期日を明確に定めたとしたら。

それができないように始めから定めれば良い?
不都合な事をいちいち全て?
したければするが良い。
この世に幾ばくか存在する、珍妙なニンゲン共に足元を掬われたいのならば。

悪魔との契約の反古は赦されない。
それは、悪魔の方も同様。
つまり、叶えなくては罰を受ける。
しかし、叶えることは自らの死をも意味する。

「だからいつも、契約に穴を用意するのです。いつでも言い逃れが利くように」
「ぷっくっく。今回は少々無理矢理だったようですが」

こういうことである。
契約をしたニンゲンが、悪魔に不都合な事を書く。
しかし、それを叶えない。
何故? そう尋ねる愚かなニンゲン。
悪魔はこう答えるのだ。

『1ページ目に書かれたものを叶えるなんて誰が言った?』

実際、こんな事をわざわざ言う必要はない。
貪欲なニンゲンは勝手に書き足してくれる。
その内にふと思えば良い。
こんな事を願い、自分に得はあるのか?
教えられはしなかったが、もしかしたらこれは契約に違う願いではないのか?
残酷な悪魔が、自らを虐げ得る願いを持つ者を放っておくのか?と。

頭の隅を掠めればその後の行動は一つである。
願いを変える。
不思議なもので、最後まで同じ願いを貫く者、ましてや過大させていくものは滅多にいない。
確実に幸福を得ようと。そして、無意識に掠める人外への畏怖が、その行動を採らせる。

しかし、たまにいるのだ。
確固たる信念を持ち、貫いてしまう"滅多"なニンゲンが。
そんなニンゲンに、悪魔の一端が処刑されているのもまた事実。

そして。
ワルギリアの愛弟子は、その滅多なニンゲン――いや、魔女であるか――だと、ワルギリアは認識していた。
(その心にこそが、彼女を無限へと至らしめた)

「憐れなお嬢様。例え柱に数えられる悪魔といえど、叶えられぬ願いもあると言うのに」

現に、ロノウェが、ガァプが。
無力にもここに居座っていると言うのに。

「ゴールドスミス卿の魔力……いえ、魔法抵抗力は甚大です。一家具に破壊出来るはずもないのです」
「それでも貴女はお嬢様に、六軒島の外の空気を味わって欲しかった。ぷっくっく、ゴールドスミス様に頼み込むマダムの姿、このロノウェの目にしっかりと焼き付いておりますよ?」
「さっさと忘れなさい。……彼も、負い目を感じておられましたからね。
もう少し、せめて本土に渡らせてあげたかったですが」

新島以上を支配範囲に広げるには魔力が足りなくて。
(それすらも一日しか持たないというのに)
しかし解放は出来ない。
してしまえば、彼女は他の男の元へと飛んでいくのだから。

「完全なる解放を夢見ていたあの子には、可哀相なことをしましたけど。これが、私が取り付けられた最大の譲歩です」
「ぷっくく。マダムは現状から最大の結果を導き出されましたよ」

放っておけば、ほぼ間違いなくベアトリーチェとゼパフルは共倒れになっていただろう。
そしてノートに自分の名前を記すことで、"もしも"の時に息子に火の粉が飛ばぬよう守った。
(子の為に、弟子の為に、家具の為に。人柱に自分という魔女の身を)

「うふふふ、鯖も手に入れて私的には万々歳です」
「それはそれは。私も何を要求するか考えておかなくてはですね」

悪魔の瞳がキラリと光ると、有限の魔女は身の危険を感じたのか、黄金の蝶となって喫茶室を後にした。
後には、一匹の鯖だけが残されていたという。

「おやおや、結局一匹だけですか、ぷっくっく」

本日の晩餐は決まりましたね―――――?

End



――――



March.8.2010

日ですね。
の日ですが何か。

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