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桜の花の浮かぶ水槽で

鯖も泳いでます

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EP7.38 saviour of the blue fish

◇オープニング


審問官「謹啓、以上にて明々白々。以上の推理から、貴女のアリバイが存在しないことの証明を終えるもの也や。フーダニット、ハウダニットの証明を完了するもの也や。貴女が犯人である事実は揺るがぬものと知り給え」
使用人「そ、そんな…! ど、どど、どうして私が敬愛する旦那様を殺さねばならないのですか…?! ど、動機がありません、理由がありません…!」
審問官「誰が、如何にして犯したか。それのみが立証できれば充分であると知り給え」
ウィル「やめな。そのメイドは犯人じゃねェ。ヴァンダイン二十則、第11則。使用人犯人であることを禁ずッ!!
使用人「……!」
ウィル「お前の彼氏は全てを投げ出して、お前のためにアリバイを証言するとよ。……お前の彼氏は全てを投げ出して、お前のためにアリバイを証言するとよ。感謝しとけ。あの若造は名誉も肩書きも、お前に比べたら大したもんじゃねぇと言いやがったぜ」
使用人「そ、……そんなことをしたら…、あの人は……、」


鯖吉「どうも、鯖吉です。お嬢さんの恋人の父ですよっと」


「「!?」」「……」

鯖吉「ようこそ、鯖同盟はあんたを歓迎しますよぉ。鯖同盟次期盟主を変えるつもりもありませんわ。心配はいりませんよぉ!」

使用人「本当ですか!? ……よ、よかった……っ!」
審問官「い、一体どうなってる也や」
ウィル「……頭痛がすらァ」





EP7.38

   
saviour of the blue fish(前編)





戦人「……」
ワルギリア「どうしました? 戦人君」
戦人「鯖吉を大活躍させたいのはわかるぜ? でもさ、……それより先に活躍の場を与えるべき奴がいると思うんだ」
ワルギリア「えっ、誰ですか? 私ですか? 私、ろくな出番ない上に先代ポジション奪われましたけど私ですか?」
鯖吉「鯖の立ち絵が欲しいですねー」
シエスタ38「今回シエスタ出たっけ?」
熊沢「……人気投票得票数…… 壁|`)」
戦人「……もういいですごめんなさい。この作者は鯖以外は認めないんですねわかりました」



理御「え、えーと。

本SSは六軒島に鯖吉がいたら惨劇は起こらなかったと本気で信じる作者が、鯖吉をマンセーするために書いたものです。
作者曰く『整合性? 年齢? リアリティ? なにそれおいしいの? 鯖は美味しいよ?』らしいです。……。(右手で抓る準備)

……本編の感動を台なしにする恐れが非常に高いので、気をつけて閲覧下さい」




◇楼座の告白


「足元に気をつけてね、ベアトリーチェ」
「うむ、気をつけるぞ。それより水族館に早く行きた、……あ」
「ベアトリーチェ……!」

墜ちてゆく魔女。
ボロボロと土石が零れる彼女のてのひらが、こちらに助けを求めて伸ばしている――
楼座にはそう見えたのです。
けれど伸ばし返した手は届かず、彼女は思わず目を瞑りました。
崖下には真っ赤なトマトが潰れています。そうに違いないのです。

そう怯えながら楼座は、恐る恐る瞼を開くと視線を落としました。

「――あれ?」

拍子抜けた楼座でしたが、すぐにそんな場合ではないことを思い出して急いで崖を下りました。

なんということでしょう。
彼女は少しの間気絶こそしていましたが、大きな怪我はしていなかったのです。

「ベアトリーチェ、大丈夫!?」
「……ん……うむ。ん?」
「だ、大丈夫ですかぁ? 突然落ちてきたのでびっくりしましたよぉ」

ベアトリーチェの下からむくりと起き上がったのは、恰幅の良い男のようでした。

「「誰ぇ?!」」
「すみませんねぇ、お袋の用で来てたんですが、お袋の方が立て込んじゃって。暇なのでここで昼寝してたんですよぉ」
「す、すまぬ下敷きにしてしまった! 怪我はないか!?」

ベアトリーチェは慌てて飛びのきます。

「怪我ですかぁ、ああ少し……」

鯖吉は腹を押さえます。幸い大きな傷はありませんでしたが、痣になっていました。
そして、



「「魚……?」」







その痣は魚と読める形に象られていたのです。






金蔵「おおベアトリーチェ生きてたのか!」
源次「念のため外で療養いたしましょう。いいですね、御館様。いいですね?




◇右代宮金蔵~海から来た魔女


不思議な人間だった。
最初に徴収されたときにはそんな男はいなかった。
けれど、彼は“い”た。

「はっはっは、誰だか知らんがこれは旨いな」
「焼き鯖なんて久々に食ったよ。お袋の味を思い出しちまう」
「こっちの煮付けも旨い。突然鍋をかけはじめたときは仰天したが、こんな旨い賄いを作って貰えるなら有り難い。あんた、なんて名だ?」
「私の名は……鯖吉、とだけ答えておきますよぉ」

そう言うと、鯖吉は大口を開けて笑う。
周囲の者は一瞬呆気にとられたが、すぐにつられて笑声をあげた。

『……』

それを、イタリアの軍人達も興味深げに覗く。

「そちらの皆さんもどうぞー」

日本語が通じるはずはなかった。
だが、イタリア人達はそこはかとなく意味を理解したようで、鯖を囲う者達の中に入っていった。







深夜。200奥もの黄金という強烈な火薬が投下された両国は、烈しい言い争いを繰り広げていた。

『半分だと? ふざけるな!』
「悪い話ではないはずだが」
『貴様……!』

「鯖!」

「「「………!」」」
「皆さん、落ち着いて下さいよぉ。思い出して下さい、あなた方の望みは一体どんなことだったのかを。その誇りを思い出して下さい」
「鯖……」
「サバ……」
『sa……ba……』

彼らの脳裏に蘇る。
鯖吉が振る舞った、鯖料理の味が……。

「そうだ……俺達は帰るんだ! 帰ってお袋の手料理を食うんだ!」

黄金なんて関係ない。国なんて関係ない。
自分達がいたいのはここじゃない。
欲しいものはこんな無機質なものじゃない。

彼らは手を取り合い、この島からの脱出を決意した。






しかし……

『何ということだ……』
「船が小さすぎる!」
『どうすればいい、この人数では出られない!』
「私は部屋に……ではなく本州に帰らせてもらう!」
「母ちゃんの手料理を食べるまで死ねない!」
「やはり……異人は……」
『ぐ……さもなくば』
「お前、何を言っている! みんなでこの島から出ると誓ったじゃないか!」
『そうだ、力を合わせて脱出しよう!』

「『「『オォォ――!』」』」

そのとき、どこからともなく大きな音が聞こえてきた。
まるで、ここにいる全員をのせて島から解放してくれる救いの箱船のような、
――大きな漁船が潮を切る音。


「これは、ウチの漁船です。本当は、鯖漁専用なのですがねぇ」


こうして、六軒島の兵達は島を後にした。
誰も犠牲にならない。呪われた島に遺るものはいない。
遺るのは、見るものを眩ませる10㌧の黄金だけ。
誰も必要としない。だから忘れ去られた。





無論、数奇な富豪によって島が買い取られることもなかった――。




金蔵「ちょ、オワタ!?」




◇ベアトリーチェの誕生


真里亞「うー。ベアトは魔法でキャラメルを出したの。でも、お家に帰ったときにはキャラメルが溶けてた」
ウィル「季節は、冬だったか? 夏だったか?」
真里亞「うー。ミルクティーが鯖味だったことは覚えてる」
ウィル「……秋、か?」
真里亞「わかんない、うー。坊主頭撫でた、うー」




◇―――


「あ、あなたにはきっと罪はありません。もしあるとすれば、この家に連れられて来てしまったこと。だから、……」

天使が、夏妃に語りかけたのです。
悪魔が、夏妃に語りかけたのです。

“供物ヲ、捧ゲヨ”

「これは、ただの取引なのです……!」
「お、奥様!」

老使用人の身体は宙を舞いました。
彼女は赤子を離すまいと胸元に庇い込みます。
彼女達はそのまま、崖下へと吸い込まれていきました。
夏妃は自若の中下を覗き込みます。

「――え?」

拍子抜けた夏妃はその場にへたりこんでしまいました。

なんということでしょう。
使用人は少しの間気絶こそしていましたが、大きな怪我はしていなかったのです。

「ああ赤ちゃん、ご無事ですか!?」
「……ん…ぅ…ぅ……うわああああん!!」
「だ、大丈夫ですかぁ? 突然落ちてきたのでびっくりしましたよぉ」

むくりと起き上がったのは、やはり恰幅の良い男のようでした。

「「誰ですか?!」」
「すみませんねぇ、お袋の用で来てたんですが、お袋の方が立て込んじゃって。暇なのでここで昼寝してたんですよぉ」
「も、申し訳ございません、下敷きにしてしまうなんて! 怪我はありませんか!?」
「怪我ですかぁ、ああ少し……」

鯖吉は腹を押さえます。幸い大きな傷はありませんでしたが、痣になっていました。
そして、





「「青……?」」






痣は、そう読める形に象られていたのです。

そして老使用人は気付きました。彼の痣はもうひとつあったのです。
治りかけ、というには少し早い。「魚」と読めるその傷。

……魚青。

鯖吉は苦痛を表に出さず、覗き込んだ夏妃に向けてやんわりと微笑みました。

「ひとまず、鯖、食べますかぁ」
「……。…………あなたのお母様、熊沢ですねわかります」






夏妃「冷静を失っていました……申し訳ありません……」
使用人「ほっほっほ」
鯖吉「ほっほっほ」
壁|熊沢)「ほっほっほ」

蔵臼「なっぴーごめんねなっぴー。ちゃんと説明するよぺろぺろ」
夏妃「あなた! にゃんにゃん」




◇貴賓室の怪談


深夜1:38

朱志香「1時半、そろそろ向かおう」

ぬっ(目の前を通り抜ける陰)

朱志香「ひゃっ! え、2時じゃないの?! しかも白じゃなくて青? 」




鯖吉「……お袋、何やってるのかなぁ」
熊沢「さ、鯖吉! ほ、ほっほっほ、ちょっといたずらを……」
源次「しっ熊沢、お嬢様に聞こえるぞ!!!(大音声)」
朱志香「……。……ちょうど最近買い替えたんだ。指にぴったり合うの見つけてさ」




◇こいつが、犯人だ


ウィル「こいつが、犯人だ」
理御「……!」
ベルン「……は?」
ウィル「ああァ?」






??「あの……私が犯人です」

鯖吉「(´∀`)」


《図?解》
?? 鯖吉|    ウィル    |ベルン |
     ↑扉    理御     ↑棺




鯖吉「あ、お気になさらずー。ストーリーの都合上、犯人さんの姿を見せたくないので、ちょっと隠してるだけですわ」
ベルン「ちょっ、はぁ!?」
鯖吉「犯人さんを隠しきれる体形で、本当に犯人だとは勘違いされないだろう人間ということで選ばれただけなので、私のことはどうぞ気にせず進めて下さいねぇ」

理御「あの……」
ウィル「深く考えるな、頭痛がすらァ」

ベルン「ふざけないでちょうだい、こっちは真剣なのよ! 姿見せたくないなら立ち絵非表示にしなさいよ! あと矢印やめなさい!!」←深く考えてしまう人
鯖吉「立ち絵とか言ってしまう物語の登場人物って……」
ウィル「メタを巻き込むな。心が足りない」
理御「さすがにそれはないです、ベルンさん」

ベルン「なんで私フルボッコなの?! 鯖吉も充分言ってるじゃないの! せめて『この作者、スクリプト使えないんだから立ち絵とか言っても……』とかツッコみなさ」

ぴー



――――ベルンカステルさんが強制ログアウトさせられました――――




理御「あれ?」
ウィル「あん? あの魔女との契約消えてらァ」
鯖吉「(´∀`)」
??「……どうしてこうなった」




【選択肢】
> 未選択
 End 
 後編へ続く


――――


October.6.2010


鯖ばっかりだとネタ切れます……。

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