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桜の花の浮かぶ水槽で

鯖も泳いでます

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To:Nothing From:Nothing

カップリングはヒデシャノです。書き間違いじゃないです秀吉×紗音です。勢いで書いたらもともと書いていた方(Birth of “a゜…… )よりこちらの方が先にできてしまいました。向こうは収集がつかなくなってきた\(^o^)/ ツイッターの診断メーカーにネタを戴きました。






―― To:Nothing From:Nothing ――

当番の仕事を終え、私は部屋に飛ぶように帰ります。使用人の仲間達に邪魔をされないように鍵をかけて、質素なベットに潜り込みます。
雪のように白い長方形の紙面には、何も書かれていませんでした。
私はその上方を破り、中から便箋を取り出します。

手紙のやりとりを始めたのは、こんな関係になって数週間が経った頃でした。
使用人の私と、婿養子とはいえ私が使えるべき立場の彼というだけでも自由は効かないというのに、秀吉様には妻子がおられます。そしてよりにもよって、彼の息子は私が一方的に突き放した元恋人。
――私達に、日向は許されるべくもないのです。

そんなことは百も承知で始めた恋。けれど今すぐに会いたいという衝動に押しつぶされそうな心を抑え、忍んで会った日には、別れを拒んで連れ去って欲しいと願う心を抑え込む日々は、辛くないといえば嘘になります。
待つ恋には慣れていたはずなのに。私は自らを嘲りました。
そんな私を見て、秀吉様が提案したのです。

私が使用人寮の配達物を仕分ける当番の日に着くように計算して、差出人も宛名もない封書が届きます。仮に誤って封筒の中を見られても私達のことが気づかれないように、便箋にも名前は綴られていません。
字面を眺め、少し切なくなりました。そして愛おしげに、ぎゅっと胸元に抱え込みます。
秀吉様が、紛れもなく私に宛てた手紙です。たとえそれを証明する手立てがなくとも、これは私だけの宝物。
会えない日々に胸を焦がしながら、次に会える日を待つための糧なのだから――。

暫く感傷に浸った後、私はゆっくりと起き上がり、引き出しからレターセットと御館様より譲られた万年筆を取り出して、机に向かいました。

宛名のない手紙に心を焦がして。
差出人のない手紙にありったけの想いを込めて。

――――

これが診断結果です↓
>>秀吉×紗音は宛名のない手紙を抱え込んだ、切ない恋に焦がれていました。秀吉×紗音が、愛を知るのはもう少し先のことになるでしょう。shindanmaker.com/70105 
 
ヒデシャノ(*´Д`)ハァハァ

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