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桜の花の浮かぶ水槽で

鯖も泳いでます

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絶対幸福論 8

腹綿を刔るような海鳴りが、葛藤の隙間を縫って責め立てる。
せめて浅瀬の渇きを癒したくて、楼座は唾を飲み込む。ほんの少しきりりという辛みを伴って、喉がゴクリと鳴った。

――卑屈な考えはよそう。
追い詰められたら、そのときはそのときで考えればいいのだ。
自分が今するべきことは、娘の手をしっかり握っていること。
目立たない。逆らわない。
今こそ、長年培った術を発揮するときだ。

だから、大人しくしていて真里亞……。

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絶対幸福論 TIPS-1《真里亞》

生きる理由なんていらなかった。
誰かの生きる理由になりたかった。
相互依存。一歩間違えれば共倒れになることも分かっていて、それでも。
自分になら彼女を救えると思っていた。

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絶対幸福論 7

いっそこのまま、カケラごと壊してしまいたいと……、そんな激情に任せて縁寿は声を張り上げた。

「いやああぁあ! やめて、お願い止めて! あのままじゃお兄ちゃんが第二の晩に……!」

第一の晩が施行された。
生贄はぴったり6人。行方不明者が1人。

つまり――次は、第二の晩。
嘉音の失踪で、恋人達は『引き裂かれた』のだと、考えることも出来る。
でもそれは……生ぬるい。彼女が用意した盤に、相応しくない。

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絶対幸福論 6


「うー! 犯人は魔女、ベアトリーチェなの!」

真里亞が、唐突に金切り声をあげる。疲労からか掌で目元を覆うように俯いていた楼座が、慌てて彼女を窘める。
少しだけ雰囲気が――善きにつけ悪しきにつけ――変わって、朱志香は不謹慎にも感謝を覚えた。

「ママ、なんで信じないの? ベアトリーチェがやったんだよ? なんで止めるの?」
「黙りなさい真里亞。ママ達は真面目な話をしているの。魔女ごっこならあとで付き合ってあげるから、黙りなさい」

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絶対幸福論 5

清々しい、とはどう転んでも言えない朝だった。
ボイラー室の鍵は掛かっていた。鍵はあるべき場所になかった。

不気味な紋様の描かれた扉を破ると、無惨な屍が三、四……五。

そこには、凄惨な血の海と生肉しか存在しなかった。否、すっかり焼け焦げた、老人の窯焼きもあったが――――。

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